前回は体の重さを利用するのが重要であることを書きました。
体の重さを伝えるということで分かりやすいケースを上げてみます。
例えば自分の身長くらいある冷蔵庫を水平方向に押して動かそうとしているのを想像してみてください。
みなさんどのように冷蔵庫を押すでしょうか。
たいていは、体に密着させて押す方がほとんどじゃないかと思います。
腕を使って押すという人はあまりいないのではないでしょうか。
このように、基本的には体幹に近いところで押した方が大きな力が出せる、つまり体の重さを乗せやすいということです。
こうした体幹に近い部分を使って体当たりにより打撃を行う技も存在します。八極拳をはじめ、中国武術ではよく見られる技法です。
こういう体当たりについてはまた後日書くとして、みなさんが知りたいのはどうやってその重さを腕に乗せるのかということだと思います。
そこで、みなさんにちょっと試してみていただきたいのですが、普通に腕で壁を押すのと、いったん腕を完全に伸ばし切った状態で壁を押すのを比べてみてください。
腕を完全に伸ばし切った方が重さが乗っていませんか?
腕を伸ばすことで腕の関節のあそびが消えて、体重がダイレクトに壁に伝わるようになったのです。
でも、武術家でこんなに腕伸ばして使っている人みたことないよというご意見もごもっともです。
では、どうやって武術家はこんなに腕を伸ばしたりせずに腕のあそびを消しているのでしょうか。
腕のあそびをなくすのには大きく分けて2種類のやり方があります。
1つは腕の筋肉をガチガチに固めて関節を固定する方法。
1つはアーチ構造を作る方法。
この2種類です。
前者はかなり筋力を使うのでかなり燃費が悪いし、筋トレもしないといけないので結構大変です。
後者は特に筋力はいらないし、脱力した状態でもできるし、むしろ脱力した方がいいのです。
それに後者にはとても有利な特性があります。
それは、負荷をいろんな方向に分散できるという点です。
トンネルや橋などアーチ構造は非常に負荷のかかる様々なところで使われています。
アーチ構造で負荷を分散しているからこそつぶれないですんでいるのです。
では、次回はこのアーチ構造をどうやって作るかということを書こうと思います。
今日のところはこのへんで。
体の重さを伝えるということで分かりやすいケースを上げてみます。
例えば自分の身長くらいある冷蔵庫を水平方向に押して動かそうとしているのを想像してみてください。
みなさんどのように冷蔵庫を押すでしょうか。
たいていは、体に密着させて押す方がほとんどじゃないかと思います。
腕を使って押すという人はあまりいないのではないでしょうか。
このように、基本的には体幹に近いところで押した方が大きな力が出せる、つまり体の重さを乗せやすいということです。
こうした体幹に近い部分を使って体当たりにより打撃を行う技も存在します。八極拳をはじめ、中国武術ではよく見られる技法です。
こういう体当たりについてはまた後日書くとして、みなさんが知りたいのはどうやってその重さを腕に乗せるのかということだと思います。
そこで、みなさんにちょっと試してみていただきたいのですが、普通に腕で壁を押すのと、いったん腕を完全に伸ばし切った状態で壁を押すのを比べてみてください。
腕を完全に伸ばし切った方が重さが乗っていませんか?
腕を伸ばすことで腕の関節のあそびが消えて、体重がダイレクトに壁に伝わるようになったのです。
でも、武術家でこんなに腕伸ばして使っている人みたことないよというご意見もごもっともです。
では、どうやって武術家はこんなに腕を伸ばしたりせずに腕のあそびを消しているのでしょうか。
腕のあそびをなくすのには大きく分けて2種類のやり方があります。
1つは腕の筋肉をガチガチに固めて関節を固定する方法。
1つはアーチ構造を作る方法。
この2種類です。
前者はかなり筋力を使うのでかなり燃費が悪いし、筋トレもしないといけないので結構大変です。
後者は特に筋力はいらないし、脱力した状態でもできるし、むしろ脱力した方がいいのです。
それに後者にはとても有利な特性があります。
それは、負荷をいろんな方向に分散できるという点です。
トンネルや橋などアーチ構造は非常に負荷のかかる様々なところで使われています。
アーチ構造で負荷を分散しているからこそつぶれないですんでいるのです。
では、次回はこのアーチ構造をどうやって作るかということを書こうと思います。
今日のところはこのへんで。
今回は大きな力を作るにはどうしたらいいかということについて、さわりの部分について説明したいと思います。
みなさんは自分の持っている大きな力があるのをご存じでしょうか。
もちろん筋トレものすごくやったというわけでもない状態でです。
それは何かというと体の重さです。
地球上では(地表からものすごく離れた場所にいる場合は別ですが)重力が発生していますので、そのエネルギーを常に保持し続けているということです。
「また当たり前のこと言ってー」とか言われるかもしれませんが、このことをまず認識していただきたいと思います。
ちなみに腕一本だけでも体重の16分の1ほどの重さがあると言われています。
体重50kgの人なら3kg以上の重さがあることになります。
3kgの骨付き肉を振り回していると想像してみてください。
ものすごい威力があると思いませんか?
おそらくそんなので殴られたら「痛い」だけですみそうにないですよね。
でも、実際自分の腕を使って殴ってみたら「痛い」程度で済むことがほとんどだと思います。
何故3kgの骨付き肉で殴っても無事で済むのでしょう?
その答えはエネルギーがどこかでなくなっているからです。
せっかくの重さを腕の部分的な力(筋肉の収縮と伸長)によってせき止めてしまい、腕全体の重さでなく、腕の一部分の重さと腕の筋力のみを使ってしまうとこういうことになります。
このような部分的な力は非常に弱いのです。
いかに重さを損なわないまま相手との接点に伝えるかということが重要です。
今回は腕だけでの話をしていますが、このことは体全体にももちろん当てはまります。
腕だけでも鈍器なのに、体の重さが入ったらやばいんじゃね?って思ってきませんか?
というわけで、次回は体の重さを相手との接点に伝えるのに武術ではどういうことをやっているかということを説明したいと思います。
みなさんは自分の持っている大きな力があるのをご存じでしょうか。
もちろん筋トレものすごくやったというわけでもない状態でです。
それは何かというと体の重さです。
地球上では(地表からものすごく離れた場所にいる場合は別ですが)重力が発生していますので、そのエネルギーを常に保持し続けているということです。
「また当たり前のこと言ってー」とか言われるかもしれませんが、このことをまず認識していただきたいと思います。
ちなみに腕一本だけでも体重の16分の1ほどの重さがあると言われています。
体重50kgの人なら3kg以上の重さがあることになります。
3kgの骨付き肉を振り回していると想像してみてください。
ものすごい威力があると思いませんか?
おそらくそんなので殴られたら「痛い」だけですみそうにないですよね。
でも、実際自分の腕を使って殴ってみたら「痛い」程度で済むことがほとんどだと思います。
何故3kgの骨付き肉で殴っても無事で済むのでしょう?
その答えはエネルギーがどこかでなくなっているからです。
せっかくの重さを腕の部分的な力(筋肉の収縮と伸長)によってせき止めてしまい、腕全体の重さでなく、腕の一部分の重さと腕の筋力のみを使ってしまうとこういうことになります。
このような部分的な力は非常に弱いのです。
いかに重さを損なわないまま相手との接点に伝えるかということが重要です。
今回は腕だけでの話をしていますが、このことは体全体にももちろん当てはまります。
腕だけでも鈍器なのに、体の重さが入ったらやばいんじゃね?って思ってきませんか?
というわけで、次回は体の重さを相手との接点に伝えるのに武術ではどういうことをやっているかということを説明したいと思います。
武術の本質は、非力なものでも力の強いものに勝つことができるようになる技術であると思います。
現に、体の小さな武術家が、彼より体格がよくていかにも筋力のありそうな人を、さも軽そうに弄んでいるような動画もたくさんあります。
こういうのを見ると武術は魔法みたいなもののように思われる方もいるでしょう。
しかし、弱い力が強い力に勝てることは決してありません。
「じゃあ、体が小さくて非力な人間だったら、体の大きくて力の強いやつには絶対勝てないじゃないか」とか、「武術の達人と言われるような人はものすごい鍛錬を積んでいるから、体は小さいけど筋力はすごくなったに違いない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに達人と呼ばれる人たちの中には、ものすごく筋力の強い人もいらっしゃいますが、単に筋力が強いだけであれば、ムキムキのボディビルダーの方が強いということになってしまいます。
では、いったいどうやって体の大きい人を料理しているのでしょう。
その答えは、「自分の大きい力をもって相手の小さい力に対している」ということになります。
自分の力>相手の力となればいいわけです。
なんだ、当たり前じゃないかと言う方もおられると思いますが、確かにそのとおりです。
ですが、問題はこの状態をいかに意識的に作るかというところになります。
つまり、いかに自分の力を大きくするかと、それに対する相手の力をどこまで小さく、ないしは無力化・マイナス化できるかというところが武術を学ぶ上での着眼点となります。
次回は大きな力をいかにして作るのかということを書こうと思います。
現に、体の小さな武術家が、彼より体格がよくていかにも筋力のありそうな人を、さも軽そうに弄んでいるような動画もたくさんあります。
こういうのを見ると武術は魔法みたいなもののように思われる方もいるでしょう。
しかし、弱い力が強い力に勝てることは決してありません。
「じゃあ、体が小さくて非力な人間だったら、体の大きくて力の強いやつには絶対勝てないじゃないか」とか、「武術の達人と言われるような人はものすごい鍛錬を積んでいるから、体は小さいけど筋力はすごくなったに違いない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに達人と呼ばれる人たちの中には、ものすごく筋力の強い人もいらっしゃいますが、単に筋力が強いだけであれば、ムキムキのボディビルダーの方が強いということになってしまいます。
では、いったいどうやって体の大きい人を料理しているのでしょう。
その答えは、「自分の大きい力をもって相手の小さい力に対している」ということになります。
自分の力>相手の力となればいいわけです。
なんだ、当たり前じゃないかと言う方もおられると思いますが、確かにそのとおりです。
ですが、問題はこの状態をいかに意識的に作るかというところになります。
つまり、いかに自分の力を大きくするかと、それに対する相手の力をどこまで小さく、ないしは無力化・マイナス化できるかというところが武術を学ぶ上での着眼点となります。
次回は大きな力をいかにして作るのかということを書こうと思います。
蜻蛉からの打ち込み動画をアップしました。
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