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大きな力について②(アーチ構造)

前回は体の重さを利用するのが重要であることを書きました。

体の重さを伝えるということで分かりやすいケースを上げてみます。

例えば自分の身長くらいある冷蔵庫を水平方向に押して動かそうとしているのを想像してみてください。

みなさんどのように冷蔵庫を押すでしょうか。

たいていは、体に密着させて押す方がほとんどじゃないかと思います。

腕を使って押すという人はあまりいないのではないでしょうか。

このように、基本的には体幹に近いところで押した方が大きな力が出せる、つまり体の重さを乗せやすいということです。

こうした体幹に近い部分を使って体当たりにより打撃を行う技も存在します。八極拳をはじめ、中国武術ではよく見られる技法です。

こういう体当たりについてはまた後日書くとして、みなさんが知りたいのはどうやってその重さを腕に乗せるのかということだと思います。

そこで、みなさんにちょっと試してみていただきたいのですが、普通に腕で壁を押すのと、いったん腕を完全に伸ばし切った状態で壁を押すのを比べてみてください。

腕を完全に伸ばし切った方が重さが乗っていませんか?

腕を伸ばすことで腕の関節のあそびが消えて、体重がダイレクトに壁に伝わるようになったのです。

でも、武術家でこんなに腕伸ばして使っている人みたことないよというご意見もごもっともです。

では、どうやって武術家はこんなに腕を伸ばしたりせずに腕のあそびを消しているのでしょうか。

腕のあそびをなくすのには大きく分けて2種類のやり方があります。

1つは腕の筋肉をガチガチに固めて関節を固定する方法。

1つはアーチ構造を作る方法。

この2種類です。

前者はかなり筋力を使うのでかなり燃費が悪いし、筋トレもしないといけないので結構大変です。

後者は特に筋力はいらないし、脱力した状態でもできるし、むしろ脱力した方がいいのです。

それに後者にはとても有利な特性があります。

それは、負荷をいろんな方向に分散できるという点です。

トンネルや橋などアーチ構造は非常に負荷のかかる様々なところで使われています。

アーチ構造で負荷を分散しているからこそつぶれないですんでいるのです。

では、次回はこのアーチ構造をどうやって作るかということを書こうと思います。

今日のところはこのへんで。



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